商品の購入や就職時など、さまざまな機会で目にすることが多い契約書。契約時には必須の書類ですが、人によっては作り方がわからない方もいるでしょう。そこで本記事では、契約書の作成方法を詳しく紹介します。記載すべき基本的な項目から作成の流れまで丁寧に解説するので、契約書の作成業務で悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
契約書を作るときの心構えとは
契約書を作るときは第一に目的を明確にする必要があることを覚えておいてください。契約書を作る理由は人によって違いますが、作る目的を明確にせずに作成に入ると必要な項目を入れ忘れてしまったり、逆に必要ない項目を入れてしまったりする原因になります。
また、大前提としてネットで検索すると簡単に沢山のひな形が見つかりますが、ひな形はあくまで参考にするものであり、そのままコピーして使ってはいけないことを頭に入れておきましょう。
なぜ便利なひな形が存在するのに、そのままコピーして使ってはいけないのでしょうか。それは、契約書には発行する契約においてお互いに守るべき項目を書く必要があるからです。
一口に契約書と言っても記載されている内容はケースごとに違います。そのため人が作ったテンプレートをコピーで使ってしまうと、自分に守れない項目が記載されているなどして後々トラブルに発展する可能性があります。
ひな形の作成でミスを防ごう!記載すべき基本項目は?
次に絶対に記載すべき基本的な項目を紹介します。テンプレートのコピーでも良いのか項目ごとに解説しているため、初めて契約書を作る方はぜひ参考にしてください。
タイトル
契約書には基本的にビジネスメールのようにタイトルを付けることが一般的です。入社契約書や秘密保持誓約書、支払い誓約書などのように、一言で何の書類なのかわかりやすいタイトルを記載します。
書類の最初に大き目に記入すると、一目で何の書類か判断でき相手に親切です。タイトルに関しては大きな違いが出る部分ではないため、テンプレをそのままコピーして問題ありません。適切なタイトルを付けるようにしてください。
前文
タイトルの下、本文に入る前には前文を記載します。冒頭でよく見る「会社名(以下、甲と記載)と、会社名(以下、乙と記載)は、以下の契約(以下、本契約と記載)の締結に合意する」などの一文が前文に当たります。前文は会社名や契約名などを適宜変更すればテンプレのコピーで問題ありません。
本文
本文には、実際に結ぶ契約の内容を記載する必要があります。テンプレートのコピーはやめましょう。契約期間や契約解除条件など契約を結ぶにあたって必要になる内容を全て盛り込みます。
また、絶対的明示事項も忘れずに記載する必要があります。契約書を作成する際の最大の難関のため、自力での作成が難しそうな場合は代行業者へ依頼することも検討してみてください。
後文
後文には保管方法などについて記載します。「本契約の成立を証するため、2通作成し、各自記名捺印の上、各1通を保管する」などの一文が後文に当たります。後文も適宜変更すればテンプレートをコピーしても問題ありません。
日付・署名・押印欄
最後にいつ結んだ契約なのか、いつから有効なのかを証明するために日付欄を設けます。また、それぞれの署名と押印欄も用意します。日付は年月日、署名欄は所在地・氏名欄がそれぞれ必要です。
契約書の作成方法は?流れや注意点を理解しよう
最後に契約書を作成する際の大まかな流れと注意点を紹介します。実際に契約書の作成に当たる前に是非一度チェックしてください。契約書の作成は、探せば見本となるひな形が簡単に見つかることから、難しい作業ではありません。
しかし、間違えると自分だけでなく契約相手にも迷惑が掛かるため、簡単な作業だと手を抜かずに緊張感を持って作成に当たることが大切です。
契約書作成の流れ
作成の流れは、大きく分けると5つのステップに分けられます。契約内容・記載内容の確認、契約書の作成と修正、契約書の製本、署名と押印、郵送と保管の5ステップです。
契約書を作ったら終わりのように勘違いしている方が多いですが、契約書の作成は最初のステップであり、完成した後にも製本や署名、保管などの工程が残されています。
作成時の注意点
作成時には、自分が記載したい内容だけでなく、法律で決まっているいくつかの記載事項を必ず記載する必要があります。記載を忘れてしまうと、契約後に大きなトラブルに発展する可能性があるので注意しましょう。
また、本文を考える際は自分に有利な内容を盛り込みすぎないように気を付けてください。自分勝手な内容を盛り込んで相手が合意してくれたとしても、あまりに片方が有利な条件だと公序良俗違反や独占禁止法違反になり無効になる可能性が出てきます。
もしも作成経験がなく、自力で適切な契約書の作成が行えない場合には、プロの代行業者への委託なども検討してみることがおすすめです。
まとめ
本記事では、契約書の作成方法について紹介しました。最近では契約書を作成するためのサービスが存在するため、初めてであっても完成度の高い契約書を簡単に作り上げられます。自分で作成するサービスだけでなく、プロが作成の代行を請け負うサービスなども存在するため、自力での作成が困難な場合には代行サービスの利用も検討してみましょう。契約書は間違いや失敗が許される書類ではないため、自信が無いのであれば最初からプロの代行業者に委託してしまうことがおすすめです。本記事が契約書の作成業務で悩んでいる方のお役に立てれば幸いです。
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