今回は、契約書の訂正方法マニュアルに関して、訂正印と捨印はどう使うのか紹介します。契約書に関して、訂正する場合訂正印や捨印を使用する方法が一般的でしょう。本記事では、契約書の訂正方法マニュアルに関して、訂正印と捨印はどのように使うのが正解なのか紹介します。参考にしてください。
契約書の訂正は当事者の合意によって行うこと！
契約書を訂正する場合、双方どちらかの考えだけでは訂正できません。必ず双方の合意に基づいて訂正すべきです。なぜ、契約書の訂正は当事者の合意のもとにおこなうのか解説します。
なぜ当事者の合意が必要なのか
契約書の訂正は、当事者の合意によっておこなわなければなりません。これは、原則として訂正はほかの当事者に対して効力を生じないためです。また、私文書の変造として刑事罰が科せられる場合もあるため、必ず当事者の合意のもと契約書の訂正をおこないましょう。
改ざんされないよう注意する
契約書の訂正は、一部の当事者しか知らないうちに訂正することは改ざんにあたり、法律で罰せられてしまいます。しかし、実際には契約書の訂正と称し改ざんをおこない、トラブルへ発展するケースが珍しくありません。もし、契約書を交わす場合必ず改ざんがおこなわれないよう、チェックをおこないましょう。
変更契約書に収入印紙が必要な場合も
変更契約書を交わして原契約書を訂正する際に、変更契約書に収入印紙を添付する場合があります。重要な事項を変更するために作成した変更契約書は、印紙税の課税文書となるため注意が必要です。
ただ、電子契約に対する契約書には印紙を貼る必要はありません。収入印紙を節約したい方は、電子契約書を利用することをおすすめします。
契約書の訂正方法
契約書の訂正をおこなう場合、何パターンかの訂正方法があります。契約書の訂正方法について紹介します。
訂正印と二重線による訂正方法
こちらの方法を用いる場合、まず訂正によって削除する文字の上から、ボールペンなどで二重線を引きます。次に、削除した文字の近くに訂正後の文言をボールペンなどで記入しましょう。
訂正箇所の近くには、削除した文字数と追記した文字数をそれぞれ記載します。最後に、二重線で削除した文字の上または、訂正箇所の近くに訂正印を押印して訂正完了です。
ここで、使用する訂正印は契約書に押印した印鑑と同じものにするべきです。契約書と同じ印鑑を押印することで、訂正に関しても権限がある方が訂正をおこなったことを証明できるでしょう。
捨印による訂正方法
捨印とは、あらかじめ訂正印を押印しておくことで、のちに誤りが生じた場合に訂正できる方法です。契約書に捨印を押印しておく箇所は、冒頭の上部余白に押印することが一般的です。
もし、契約を交わした後で訂正する必要がある場合は、訂正内容を捨印の隣に記載することで捨印を訂正印として利用できます。ただ、捨印を押印するということは、原本を所有する当事者に対し、訂正を一任することになります。
このため、誤字脱字程度であれば捨印を使用することは問題ありませんが、大きな訂正がある場合は書き換えられる恐れがあることを認識しておきましょう。捨印を押印するかどうかは、当事者が信頼できる人物かどうか慎重に判断した上で押印することをおすすめします。
電子契約書の訂正方法
一般的に、契約書を交わす場合書面によるやり取りが一般的でしょう。しかし、現在は電子契約書によるやり取りをおこなう方も増えています。電子契約書による訂正方法について紹介します。
電子契約書の訂正は全面変更契約書により可能
電子契約書による訂正は、全面変更契約書によって変更をおこないましょう。全面変更契約においては、前文で全面変更をする旨を明記したうえで訂正を反映した本文すべてを改めて記載することを基本としています。
電子契約書による訂正は、どこが訂正されたのか分かりづらい点がデメリットといえます。ただ、あとで変更履歴が分かる部分では、電子契約書のメリットともいえます。
のちに、どこを修正したか分かりやすくするためにも、変更履歴を残しておき訂正箇所を明示するようにすることをおすすめします。
電子契約書では訂正や捨印は利用できない
電子契約書では、訂正をおこなう場合訂正印や捨印を使用した方法はできません。これは、電子契約書の原本ファイルを印刷して、訂正印や捨印によっておこなう訂正が誰でもできるためです。誰でも訂正ができるということは、訂正の効力に疑義が生じる恐れがあるということです。
電子契約書を簡単にダウンロードできるサイトも
インターネットには、電子契約書を簡単にダウンロードできるサイトも存在します。もし、契約を交わす際多額の収入印紙が必要な場合は、節約のために電子契約書を利用することをおすすめします。ただ、電子契約書に関する注意点も事前にチェックして、どちらが自分に適しているのか判断しましょう。
まとめ
本記事では、契約書の訂正方法マニュアルに関して、訂正印と捨印はどのように使うのが正解なのか紹介しました。契約書に関しては、現在電子契約書にて契約を交わす方も増えています。ただ、どちらにしても契約を交わすのであれば、決まりに基づき訂正をおこなうようにしましょう。本記事が、契約書の訂正方法に関して詳しく知りたい方の参考になれば幸いです。
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